マイクロファイナンスが深くパヴァナサラに関係していること

今日は少し、難しいことを考えてみた。

うちの工房のスタッフたちは全員、マイクロファイナンスからお金を借りている。理由は様々だが、だいたいが、貧困暮らしの中で、突然の「何か」がおきて、その「何か」に対応できる貯金、というものが全くないので、まとまったお金を借りる。

(余談だが、そもそも村の人たちに「貯金」という概念がないように思われる。お金があるから買い物をするのではなく、お金を借りてモノを購入し、それから少しづつ返してゆく・・・、というやり方が多いように思う、が、それはまた別の話し。)

その上、1か所だけなんてかわいいスタッフはおらず、3、4か所から借りているスタッフがほとんど。常識で考えたら、返せる当てのない額であり、自身や家族の収入を合わせても全く足りていない。

「首が回らない」

「笑うしかない」

というのはこのことだ。


先日の給料日。

受け取ったばかりの給料も、あっという間に借金の返済に飛んで行ってしまう工房の女の子たち。最近は彼女らの子供たちの間でデング熱や風邪が流行している。子供が大変な時に病院へもつれていけないのである。

ここに来れば、仕事があり、一定のお給料はある、
が、借金のお世話まではできない。
こんな彼女たちをどうしようもなく、見守るしかないのが現状。
今でこそ人身売買というワードを聞かなくなったカンボジア。十数年前なら、彼女らの子供たちは売られていたのかもしれない・・・。


都会と違って働きたくても仕事がない「田舎」がそこら中にある。蔓延するマイクロファイナンス地獄のスパイラル。


これで、パヴァナサラが撤退でもしてしまったら・・・、と考えると恐ろしい。


踏ん張って、続けなきゃなって。

出会ってしまったから。