今日のひとこと

「ここではみんなが助け合います。
みんながお互いのことを知っています。
誰かの家で泥棒に入られたよ、気を付けよう、、、とか、
あそこの家の誰かが病気になった、手伝えることがないか見に行こう、、、
例えば、私が夜中の二時に、急にお腹が痛くなった、けど近所の人は、起きて様子を見に来てくれます。
みんなそうして助け合うんです。
この場所がいつもうるさいのはみんなが声を掛け合うからです。」



先日、カゴバッグの職人チャンティーの家に訪問した際に、

「この家に来るといつも、いろんなご近所さんが来るし、子供たちも周りで遊んでるし、静かな時がないよね。私が住んでるアパートと違って・・・。」

といった私の言葉に帰ってきた返事。


それは、本当に目からウロコだった。

周りに干渉されず、静かに暮らす。

それが当たり前、と思って生きてきた。



チャンティーのお家はトタンや端材を拾い集めて建てられたお家で、スラムのような場所にある。まわりにはいろんなごみが捨てられており、たまったごみの上に雨が降り、スライムみたいな色の水たまりがあって、時々ボコ、ボコっと何かガスのような泡が底から湧き出ているようなそんなところに家がある。まわりはほぼ仕事もなく、男性は漁に行くか、観光客船の運転手やそのアシスタント、ゴミをひろってきたり、端材を拾ってきて売ったり、そんなことを生業にしている人の多いエリアだ。



私が暮らしてる今のアパートの住人とは挨拶以外に会話はしたことがなく、誰が住んでいるのか興味も特になく、過ごしている。


昨日は何してたの?

ご飯もう食べた?

どこに行ってたの?

それはいくらで買ったの?



そんな声掛けの中で、お互いの近況を知り、必要な時には助けたり、助けられたりする。

仕事がある、仕事がない。
お金がある、お金がない。

そんなことは関係ない。
いつも周りがうるさい、というのは、
助け合う協力関係を日々築いているのだ。



なんか素晴らしいな、と感じた。

字は読めない。

数学も、科学も、歴史も、世界の国の名前も、

分からい



けど、

そんなことよりも何倍も

ここの人たちは素晴らしいな、って思った。