【裏ブログ】毒吐き その2
前回のブログで貧困家庭にお米を配布しているお話を書きました。
一体どんな家庭が選ばれて配布されているのでしょう。
Aさんファミリー
旦那様が障がい者で下半身に麻痺があり、お仕事ができません。
奥さんの方は健常者で、1歳未満の子供が一人。こちらの子供は養子です。
家計は奥さんの「エッチャイ」と呼ばれる「空き缶」や「ペットボトル」「鉄くず」を集めて業者に売る仕事がメインの収入です。日が昇る、または陽が沈む涼しいうちに集めに行くと、言っていました。一日の収入は1万リエル(2.5ドル)ほどだそうです。(ですが、毎日あるわけではないのでざっと計算して1か月の収入は50ドルくらいではないかと思うのですが)
現在の家はNGOが建ててくれたトタンのお家です。
お米を配布するようになってから、何度か奥さんに同じ質問をしました。
「もしも、仕事がしたかったら私たちの商品を作る仕事教えてあげるからね。やってみれば? ゴミ集めよりも楽だし、もっと収入が増えるよ」
日陰で座って仕事ができるし。
子供のそばで仕事ができるし。
今の仕事より収入はあがるし。
こんな条件でも、「いい」と断ります。
「なんで?」と聞くと「うまく作れないから」と。
無理やり強制するものでもないし、まあ本人がそれでいい、というなら様子を見てみようと思うのですが・・・。いつも、昼間は夫婦二人、家でのんびりと暮らしています。
Bさんファミリー
60歳前半のおばあさんのうちに中学生くらいの孫が二人同居。
子供の親は湖の上で漁をして暮らしているらしいのですが、そちらも生活は苦しいらしく、仕送りは年に数回、わずかしかないそう。生活はおばあさんが天日干しする乾燥魚を市場で売ったり、料理の火を起こすためように木の枝を集めてきて、販売したりだそう。体も弱く、病院へもちょくちょくかかっているそうです。
ここの家族にも同じ質問を何度かしました。
返事は「ノー」。
おばあさんは年を取りすぎていて、子供たちは学校がある・・・というのが理由。
両家族とも、お金がなくて生活が苦しくても、仕事はしたくないみたいです。
このあたりの村は、漁以外の仕事が少なく、貧困の家庭が多い地域です。
NGOや個人の人たちがいろいろな支援をしています。
家をたててあげたり、
子供たちには給食サービスを提供してあげていたり、
お米を配給したり、
古着を配ったり。
外国人が来るだけで、子供たちは「1ドル」と言って後ろをつきまとい、
お菓子やお米、古着などを配ろうものなら、奪い合いです。
例えば、日本のシングルマザー。
お仕事しなけりゃ食べさせていけない、と掛け持ちでしごとしたりしますよね。
フルタイムの日勤の仕事にプラス、夜だったり、週末だったりの仕事。
そういう感覚は一切ないみたいです。
仕事がないから貧困なのではなく、
仕事をしないから貧困なのだと思ったりします。
だから、本当はお米も配りたくないのです。
頑張って働いて、もらったお給料で好きなものを買ってほしいのです。
それが当たり前、と思ってほしい。