髪の毛

 びっくりした。


今から3年前にスタートした工房で、ある日スタッフが髪をばっさりショートに切っていた。

「あらま、良く似合っているね」と私。

そのスタッフもまんざらではなさそうで、別のスタッフが「私が切ってあげたんだよ」と自慢げ。



カンボジアでは髪の短い女の子は少数派だ(お年寄りは別)。

短い女の子を見かけると、「お、、、」と思わず目に留まるくらいなので、基本的にはみなロン毛だ。



それから3年後のつい先日のこと。

今では髪も伸び、ひとつにまとめているそのスタッフに髪の毛を「以前のように切らないの?」、と聞いてみた。帰ってきた答えが


「もう切らないわ。前に切ったときはお金が必要だったから。あの時に髪を売ったお金でお米を買って旦那に送ったけれど、今はだんなもそばにいる」



「・・・・・・・ん? 髪の毛売ったの???」

「そうよ。」

「おぉーーーーーーーーー!!!」


その当時、まったく知らなかった!

気分転換に切ったのかな、くらいに思ってた。

値段を聞くのを忘れたが、お米が何キロか買えるくらいみたいな。



髪の毛って、

買う人が

今でもいるんだ。


むか~しのドラマとか映画とか、どこかで聞いたことがあるような話なのかと思ったら。

こんな近くに

今でも

いたことにびっくり!




左:ビフォー 右:アフター


カンボジアの女性、

本当にたくましい。